393市房山縦走 西米良>市房山>鋸尾根>二ツ岩>キャンプ場

単独行。8時間36分、距離17.13km、累積登り1,661m、累積下り1359m。
登山歴10年でこの市房山は8回目の登山となりましたが、今回は3つの危惧について考えさせられました。
宮崎県西米良のゼロ合目登山口から4回、5合目登山口から3回、市房神社側から1回です。
特に西米良のゼロ合目登山口から登った経験は自分という怠惰な人間が山体の大きな厳しい山にどう立ち向かうべきなのか教えてもらってきました。この市房山という師匠とも崇めるべき山に出会っていなかったら、今の自分には変われていなかったと思います。
思い返せば、2006年に体力が全く無いにもかかわらず5月と7月の夏場にゼロ合目から登るという身の程をわきまえぬ失態をしでかしました。苦しさのあまり二度も大粒の涙を流したことは終生忘れられません。私の登山の原点は西米良のゼロ合目から登るというところから出発しています。
同行者がいた時だけ5合目から登るようにしてきましたが、5合目から登ることは市房山を知ることではないと考えています。

市房山修了市房山を知るといえば…やはり鋸尾根〜二ツ岩(夫婦岩)間の縦走です。登山ガイド本ではしっかりとルートの解説も地図も載っていましたが、2006年5月に私が初めて市房山の頂上に立った時は既に「立入禁止」の看板がありました。いつか解除されるだろうと軽く考えていましたが、鋸尾根上の崩落が止まらないという現実では願いも希望も叶わず、もはや実行は禁を犯してのみ初めて達成されるものと意を決し今回だけ「掟破り」を決意しました。
今回の鋸尾根〜二ツ岩間通過で市房山から「済」の修了証書を得て10年の区切りにしようと考えました。これから表示するテキストと写真は決して自慢でお見せするものではありません。今回は必要以上に注意を払い、腹をくくり実行しました。僭越ながら、市房山の別の顔と難しさを皆さまに見て頂いて「なぜ登山禁止なのか」を感じて頂けたらと思います。


1つの目の危惧は…体力の危惧
西米良登山口から市房山の頂上は距離6.9km、標高差1396mあります。私の場合は以前は3時間で登っていますが、今回は3時間30分でした。この差は加齢による衰えです。山は変わりませんが、人間はいともたやすく変わります。決して無理をしないプラン作りが大事だと言えます。もし前回のように3時間で頂上まで行くんだと思い込んで頑張ってしまえば、次に待ち受ける未踏の二ツ岩までが必要以上に危険なものになります。

誰しも時間さえかければ以前のように頂上までは登れるわけですから、早めの出立が肝要かと思うようになりました。今回も先週と同じでヘッドランプをしてからの出発です。

↓ 06:30西米良登山口をスタート

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↓ 網をくぐる①IMG_4719 ↓ 網をくぐる②IMG_4720 IMG_4721 IMG_4722

↓ この網はくぐらないIMG_4723 IMG_4724 ↓ 7:15(42分経過)IMG_4725 ↓ 7:15(42分経過)明るくなってきました。宮崎県は7:12が夜明けIMG_4726 ↓ 朝焼けの市房山。右の奥に鋸尾根が見えています。IMG_4727 ↓ 西米良村中心部を見ますIMG_4728 ↓ ネットは超えないIMG_4733

↓ 中央を進むIMG_4735


↓ ここは注意が必要ですね。テープがあって網を超えていくようにあります。私もそうしました。何故なら過去においては伐採直後はこのような幼木もなくこの斜面を斜め右にトラバースしていくルートでしたが、こうして植栽が進んでいる以上鹿避けネットの意味も考えてネットの左から巻いていくようにした方が正解だと思います。ブッシュを抜けて林に入った途端に左からの登山道があったので道はあるものと思いました。IMG_4736

↓ ブッシュです。このルートは上の意味で使わないで済みそうです。IMG_4737 ↓ 東面には石堂山の雄雌
IMG_4738 IMG_4739 ↓ 林道を横切ります。IMG_4740 ↓ 大平林道の車道と交わります。IMG_4741 IMG_4742↓ 7:57(1時間24分経過)車道上から見る市房山IMG_4743

↓ 再び登山道へとIMG_4745 IMG_4746 IMG_4747  ↓ 再び大平林道の車道と交わります。IMG_4748 ↓ 8:13(1時間40分経過)ようやく五号目登山口に到着しましたIMG_4749 IMG_4750

以前は水場でしたね…IMG_4751 IMG_4753 IMG_4754 IMG_4755 IMG_47568:38(2時間5分経過)以前は作業小屋でしたが、
今は立派な避難小屋へと変身しておりましたIMG_4757 ↓ ほらね、カギもかかっていませんIMG_4759 ↓ 男女別のトイレもありますIMG_4760 8:45(2時間12分経過)ここからが苦しくなります。IMG_4761 IMG_4762 IMG_4764 IMG_4767

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IMG_4768 IMG_4769 ↓ 1回目の食事IMG_4773 IMG_477410:03 3時間30分で市房山に到着です。IMG_4775 ↓ 先客はお一人。私の半袖を見て気まずい空気が流れて言葉は交わさず…
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↓ 水上村方面です。休憩なしに速攻で鋸方面へ向かいます。IMG_4777


ここから先は通行禁止措置がとられている区間ですので、登山を推奨するものではありません。

2つの目の危惧は…滑落の危惧
大小はありますが7個ぐらいの岩峰があったのかなと思います。今回は12月末という積雪期でありましたが、暖冬の影響で雪もなくアイゼンすら不要でした。もちろん雪があるような状況でしたらトライはしていませんでした。このルートを表してよく聞く言葉に「崩落」「ナイフリッジ」「滑落したら真っ逆さま」というのがあります。門外漢ですが、私の目で見て地質的に柔らかい砂が多くて崩壊していく現象は仕方ないと思います。

下りで怖かったらお尻をつけば良いし、登りで怖かったら巻き道を探せば良い。怖いという心でこの崩れやすい岩峰群に立ち向かうには、焦らずに「この手、この足を踏み外した時にどういう対処をするか」を確認しながら進めば良いと感じました。

↓ チョークストーンを軽く横目で見ながら降りていきます。IMG_4778

↓ まだ怖くありません。DSC04256 ↓ まだなんとか大丈夫です。しかし尾根上は時折突風が吹きます。
コンデジのカメラが飛ばされましたが、私は重いので無問題。DSC04258 ↓ 10:32(市房山頂上から28分)ナイフリッジ的な様相を呈してきましたDSC04262

↓ 先にどんな道が用意されているのか不安でもあります。
青空ほど心は晴れませんIMG_4780

10:40(市房山から36分)↓ 下ってきた市房山を見返しますDSC04263 DSC04264

↓ササダケのトンネルもありました。あったかくて汗をかきました。IMG_4781

↓ こんなところはお尻をつけて不恰好に降ります。DSC04266

IMG_4782 IMG_4783 IMG_4785 IMG_4786 ↓ 11:22(市房山から1時間19分)第一縦走路分岐IMG_4787 この標識が二ツ岩から先もあって結構役に立ちました。
ありがとうございます。IMG_4788 IMG_4789 11:33(市房山から1時間30分)ラスボスである二ツ岩(夫婦岩)が形を現しています。
IMG_4790 綺麗でした。心に余裕と栄養をと思い凝視しました。IMG_4791 概ねこの赤杭通りに進めば問題はありませんでした。IMG_4792 ↓ 市房山を振り返ります。IMG_4793 ↓ 思ったほど怖くありませんでした。
馴れの問題なのかな?
IMG_4794 11:57(市房山から1時間54分)この辺で足の貯金がなくなりました。
仕方ないのでペースダウンをして無事に行くことだけを願いました。
IMG_4796切れて落ち込んでますねDSC04271 DSC04273

↓ 突端まで行く勇気はなかったですIMG_4797 ↓ 12:18(市房山から2時間15分)やっとラスボスに対面しました。
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↓ しかしおまけがありました。さすがは夫婦岩なだけはあると思いました。
天辺に立つのは嫌だと思っていたら…
IMG_4800 ↓ 右からの巻き道がありました。でもそんなに簡単ではありませんでした。IMG_4801 12:32(市房山から2時間29分)二ツ岩の頂上が見えてきました。IMG_4802 12:33(市房山から2時間30分)二ツ岩の頂上です。IMG_4803


3つの目の危険は…遭難の危険
二ツ岩からの下山ルートは今回の山行の中で一番厄介でした。

僕らは先人が残してくれている誘導テープにより無事に登山口へと帰れることが当たり前に多いですね。意識していなくても先人の善意とか帰巣本能が形となって山に残っています。いわば法律でいえば制定法ではなくて、不文法・コモンローみたいなものですね。二ツ岩からの下山ルートにはテープ類は非常に少なく、あっても間隔が開きすぎているためオンルートの確認に時間がかかります。またテープも古くてかなりものが地面の上で朽ちていました。
今回はiPhone上でFieldAccess2のアプリにお世話になりながらの山行でしたので大きく迷うことはありませんでしたが、もし自分が以前のような紙とコンパスだけが頼りの山行ではこの下山コースに手を焼いていたいかもしれません。意外な所で曲がったりするところが2か所ありました。カンと目測だけでは遭難まではしなくても藪漕ぎはしますね…多分。

今回はヤマレコに公開してあったGPXファイルを2件インストールして参考にさせて頂きました。その方々は下の方で道に迷っておられたようです。そういう苦闘の跡が航跡に出ていました。常に考えるのですが、道を踏み外したGPXの公開に躊躇される人もいるようですが、そんなことはありません。迷った道程が鮮烈に人に注意を喚起し、好結果をもたらすのです。

↓ 普通にナイスなナイフリッジですIMG_4806

↓ ナイスリッジって呼べば良いのか?DSC04280 DSC04283 DSC04285 ↓ ノコギリを振り返る
DSC04286 ↓ 市房山を振り返るDSC04287

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↓ やはり崩落しているかつての登山道もありますDSC04289

↓ 二度目の食事IMG_4810 ↓ 13:51(二ツ岩から1時間18分) この辺りからかなり難しくなりますIMG_4811 ↓ 13:55(二ツ岩から1時間22分) このテープのところで考え込む。
まっすぐ進みましたが、すぐ引き返して右に進みました。
下まで降りるとまっすぐでも良いような感じでした。IMG_4812 14:11 壊れかけの橋を超えましたが、私の体重でやっとかっとでした
IMG_4814 iPhoneのバッテリーが心もとなくなってチャージしながらいきます
それだけ画面を見ながら進んだということですねIMG_4815 14:18 先ほどのテープを直進したらここに出るようです。
案内のテープも2か所ついていますねIMG_4816 IMG_4818 14:23(二ツ岩から1時間50分)でようやく林道にたどり着きました。IMG_4819 IMG_4820 IMG_4821 IMG_4823 IMG_4824 IMG_4825 IMG_4826 ↓ ここに出ました。IMG_4827 IMG_4828 ↓ キャンプ場手前にハニーさんが迎えに来てくれました。IMG_4829

↓ 13:51(二ツ岩から2時間37分)都合8時間37分でした。
私のスペシャルストックはスキーのストックを10センチほど切断したものです。アルミなので軽くて体力が奪われません。今回のような山行ではバランスを崩すと危険なので1本携帯しました。2本だとかえって危険ですね。大成功したと感じています。IMG_4830

IMG_4833 ↓ 無性に肉が食べたくなりましたIMG_4834


今回は今のところ詳細な地図を載せるのは控えます。二ツ岩から野々頭までの下山路が特にルートファインディングに苦労します。そのため遭難でもされたら悔やんでも悔やみきれません。IMG_4837

市房山縦走俯瞰図

4 thoughts on “393市房山縦走 西米良>市房山>鋸尾根>二ツ岩>キャンプ場

  1. 縦走お疲れ様でした。結構なスリル感が伝わりました。年末年始も山三昧でしょうね(笑) 身体壊さぬようお元気で過ごしてください!また遊びましょう!

    • 正ちゃん、お気遣いありがとうございます。今年はいろんな反省点があって色々と考えさせられました。
      これからは疲れを残さずに、うまく休みながらやっていきます。

      山はロングトレイルだけにして、その分どっぷり山に浸かるようにしようと考えています。
      また面白いプランができたら相談しますね。

  2. お疲れ様です!
    この記事を読んで私も二ツ岩まで行ってました・・・てっきり二つ岩から先が危ないのかと・・・
    見たことある岩だなーと思ったら、会で行って二ツ岩から国道265号の方に降りたんですわ(^.^)

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