211 開聞岳 vol.5

エネルギー不足で地獄の苦しみに…

単独行。最近のダイエットの効果で身体が軽くなってきたので、3年前のvol.2で記録した登り:1時間15分、下り:1時間1分に肉薄できるか楽しみにしておりました。開聞岳は今までどんなに遅くても1時間55分で登っていたので、最悪でも1時間30分で登るだろうと軽く考えていました。しかし登り始めて20分経った頃から汗が迸(ほとばし)り始めて、経験上これはミネラル(ナトリウム、カリウム、マグネシウム)不足だなと分りましたが、もうスタートしていたので後の祭りです。500mlのポカリスエットと500mlの真水でどう堪(こら)えていくか思案のしどころでしたが、頂上に立った時には2本とも空になっていました。私は真夏でも滅多に水分を摂らないので、真水の250mlもあれば十分な方なのです。お昼前には下山している予定でしたので、食品は一切もってあがりませんでした。ミネラル不足と栄養不足で目眩がしきりに起きて不安でした。

これはリタイアすべきだと悟ったのは5合目の1時間過ぎた所でして、「これは余りにも遅すぎるこのままでは2時間以上かかることになる」と分ったのです。持ち前の負けず嫌いで最後まで行ったのですが、はっきり言って苦労して頂上にたっても得るものは何も無く、また苦労して2時間30分かけて下山したのでした。同行者がいて、苦しんでいたら必ずリタイアを勧めるのですが、自分自身の場合はどうしても判断が甘くなってしまいます。自分自身が極限状態までいくのを楽しむ自分がいます。山登りだから苦しいのは当たり前と考えてはいけないようです。

山登りも若干小雨がぱらついたりして高温多湿になると、熱の発散に問題が生じてしまうようです。夏用の登山ズボンが低木の葉の水分を吸い込んで肌にぴったりと密着し、不快になって、ついに堪え切れなくなってズボンの裾を手繰り寄せ半ズボン状態にして歩きました。休み休みに登って多くの人達に追い抜かされながら何と2時間30分かけて登り切りました。結局ダイエットに伴う栄養摂取の不足で924mと謂えども手も足も出なかった。登山は標高差との勝負の前に体調を管理すべきと思い知らされました。

本日のプランは、開聞岳の後、池田湖の外輪山である清見岳(401m)と鬼門平(306m)に登る予定でした。そこまで体調が戻ってきていると早合点した自分の見通しの甘さに涙が出る思いです。実は7月末から8月一杯にかけて持病が両足に出て歩ける状態ではなかったのです。特に左足ひざは重症で膝が曲がらない状態が1ケ月も続いていたのですが、この度の山行でかなりの回復がみられましたので体力の回復がなった時はまたハードな計画を立て実行したいと考えております。

 

「もう無理」と何度も思ったが、小休憩を繰り返しながら、高校生に追い抜かれながら上へと進む。気持ちもぼろぼろだ。以前ここで中学生と競って勝って上機嫌だった3年前のあの時には戻れない。

お笑いに聞こえるかもしれないが、大相撲の力士が引退を決意する心境のように感じたのだ。

「とにかく 苦しんで、苦しんで頂上に辿り着こう。今帰っても進んでも苦しさの質は変わらないさ。ただその苦しさが長いか短いかの差だよね。」と自分に言い聞かす。しまいには「オレは苦しむために開聞岳にきたんだぜ。随分と苦しむことができて良かったじゃないか。」と自虐状態になる。

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