323 傾山 杉ヶ越コース往復

323傾山杉ヶ越コース_04:54

午前4時54分。杉ヶ越トンネル手前1km地点から豊後大野市方面の朝焼けがキレイだと思ったが、朝焼けは天気が崩れる前兆なので、気を引き締めているところなんです。実は前日の22時30分に宮崎市を出まして、01時00分から04時30分まで宇目の道の駅駐車場で仮眠を長時間(ほとんど本眠)とっていました。傾山の登山口は物の怪(もののけ)が出そうなので、少し明るくて、少しトラックの爆音がする所を選びましたが、まさか鹿の鳴く声で目が覚めようとは思わなかった。国道沿いですよ。これも鹿害のひとつですよね。

323予定傾山(杉ヶ越コース)-01単独行。通算4回目の傾山です。この杉ヶ越(すぎがごえ)コースは標準で往復7時間35分かかるというので、坊主尾根コースと比べてどうなのか? 以前から試してみたかったのです。久しぶりに自分の気持ちが”本気モード”に入っていますので(in the Zone)、興味半分、不安半分持ちながらの実行です。
結論から申しますと、かかったトータルの時間は標準時間そのまま(上り:3時間45分、頂上:20分、下り3時間50分)ですが、押し寄せるあまたの岩稜(がんりょう;岩峰よりもスケールがでかい)に下山路は地獄の苦しみとなりました。皆さんは上りと下りはほぼ同じ時間がかかるとおっしゃっていますが、私は下りの方が多くかかりました。まだまだ体力不足ですね。でも素直に自分を褒めてやろうと思います。こんな難コースにチャレンジして元気に”ただいま〜”と帰れるのですから。おやっ?「帰ってくんなぁ!」の妻の言葉がリフレインしている……。

上りは割と何も考えずに行けるんです。しかし下りで岩稜を乗り越えるためにアルミハシゴを掴んで登っている時に「あれ、今ボクは何をしているんだろう? どうして下りなのに登っているんだろう?」と16回ほど天然な疑問を持つと”肉体と精神のバランス”がおかしくなる感じです。どうせ私も含めて私の周りの人はそんなに体力があるわけでもないので、複数人数で行きを杉ヶ越コースで帰りを見立コースで楽に降りた方が現実的だと思いました。ランク的には坊主尾根コースの倍きついし、祖母山の黒金尾根コースが子どもじみて感じられました。

とにかく通行中は安全に通行することだけを最優先しました。いつも山に行く前にトシボーから「明日はどこ? くれぐれも気をつけて下さいね」と言われています。昨日は天の邪鬼にも「どこをどう気をつけたらいいの? 具体的に教えてくれ。」と聞き返しましたが、本日一瞬、危険地帯で身体が揺らぎ、フラっとしました。「これだ、これが気をつけろ」ということだと気がつきました。これでもう少し長生きできそうです。あぁ妻の「もうそろそろ…」の言葉が胸に突刺さる。

323傾山_A

323 傾山_B

傾山からのView

↑クリックで拡大します。頂上からのパノラマです。

323 傾山_C

323 傾山_D

323 傾山-05

登山の心構えこの看板は宮崎県側の杉ヶ越登山口に設置されています。非常に心のこもった看板だと思いませんか? 心に刺さる文言です。事故に遭う時は一瞬の油断とかの自己責任と、気候の変化とか落石などの不可抗力がありますが、いずれも”山にさえ入らなければ防げる事故”です。自ら危険な目に遭うためにのこのこ出かけて行っているわけです。明らかに自業自得なのです。しかし山好きは山に入らないでおくことはできないので、事故に関しては人の何倍も気を付けなければなりません。家族に心配などの苦労をかけてはいずれ自分の身にかえってきます。死にそうな位に疲れた顔で「ただいま〜」と言わないようにしましょう。「そんなに心配をかけるなら行かないで!! 待っている私の身が細るの!!」と山行きを止められることになります。いわゆる因果応報です。私が家族に語る山像は「楽しくてしょうがない。登山を辞めたら人生が終わるので頼むから行かせてくれ。その方が家族みんなの幸せだろう?」的なものです。多分私が山に入っている間は家族の皆は心配はしていないと思いますよ。それは私が弱音を吐かず人知れず頑張っているからだと思います。

最近単独の山行が増えたのは、原点に戻るためです。一人で登って帰る力が無いと山に強烈なしっぺ返しを喰らいますからね。レジャーとして複数人で登山を捉えている人には判らないことでしょう。看板にある初心者とはエントリー時点での経験の多少をあなた個人そのもに問うていると思うのです。いわゆる「同行者の力量ではなくて、あなたの熟練度はどうなの? あなたは大丈夫?」と念を押してくれているんですよね、有り難いことです。だから「再びこの看板を見る7時間後には五体満足で帰ってくるぞ。」という気概が山行中保てるのですね。

標準時間でしか登れない身で甚だ生意気なんですが、何年経っても登山において体力度とか熟練度とか上がらないのは「初心者ではなくて、いつまでたっても初級者なんです。」という気がします。心構えがあっても体力が無ければ、いずれ命を落としまっせ。心構えには初級も中級もありゃしませんが、体力には上級まで用意されていまっせ。ほなさいなら。

4 thoughts on “323 傾山 杉ヶ越コース往復

  1. 7時間35分の歩き、さぞ楽しかったでしょうね。レンジャーさんとは不思議な関係が続きそうですね。

  2. 大変参考になりました。宮崎の方々とはあちこちでお会いします。明日から傾山の予定で、しかも初心者同伴だもんで不安がありましたのでなおさらです。大崩の時もアルミ梯子に感激しました。南稜コースもたくさん設置してあるのですね。感謝です。設備の諸費用半端ではないことでしょう?カンパなどのニュースありましたらお知らせください。今後とも楽しい登山がで来ますこと願っています。。。

    • 藤井様、わざわざご丁寧にコメント頂きまして、誠にありがとうございます。思いっきり傾山をご堪能いただけることを願っています。

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