360 釈迦ヶ岳 茶臼岳 掃部岳 式部岳 周回

出発05:23:58 到着17:23:08 山行時間11:59:10
距離34.83km 累計登り2,458m(実際は2,000m程かな?) ペース20.39min/km E地点からスタート地点まで登りが237mあることになっていますが、下り一辺倒の林道ですので数値が異常です。GPSはご存知のように位置情報を元に計算しますので、実際どれだけ上下したかを計算しているのではありません。他の方のGPSログを見ていても私が辿ったGPSログをつぶさに拡大して見ると林道から一定方向にズレています。この茶臼岳林道の所だけがずれているのです。山を駆け登ったり、深い谷を降りて川を歩いたりして上下しているように計算するので登りが0であっても237m登ったことになっているのだと思います。何でもGPSの精度は5mなのだそうで、山あり谷ありの地形で、なおかつ空が狭い所では精度が落ちて少しズレただけで高さが20mは違ってくるでしょうね。

360 釈迦ヶ岳 茶臼岳 掃部岳 式部岳 周回_A360俯瞰図12時間です。長いこと山に入って森の聖人かあるいは廃人になったような気分です。だからブログを編集する気が起きなかったので、完全な公開には時間がかかった。私は「ブログ作成にどれだけ時間をかけるのか?」と問われた時にいつも「山に登った時間と同じだけ。」と答えています。別に格好をつけるつもりはないのですが、地図、時間、地名に間違いがないか、キャプション等考えると苦しい作業になるときもあります。今回が山行時間が12時間なので相当苦しまないと完成しませんでした。

私が登山を始めたのが2005年で、今年の10月には満9年を迎えて10年目のスタートを切ることになる。英語でDecadeと言えば10年を示すが、正にライフワークとなった登山はDecadeの言葉で捉えても良いだろう。これが2年後にはDecadesとなり、自分の歴史を彩ることになるだろう。
今回の山行の中途で、ある想いがこころを支配していた。「毎週、おなじような風景のところを見ながら歩いている。あの山に行きたい、今度はこちらだと想いに任せて歩いてきた。しかし山歩きはどこをどう歩くかが大事ではなくて、自分の心のどこを歩くかが大事なんだ。言わば私は毎週末に自分探しの旅をしているのではないか?」良い年をして何を言っているかといわれそうだが、良い年をしているからこそ、伝えなければならないことがある。

今回の山行は登山が2年目に入った時に「いつか回ってみたい」という願望を持ち続けて計画していたものです。そのいつかというのは”体力増強”がなった日ということです。しかし、好事魔多しというわけで7年の歳月が流れに流れてしまいました。自分が朽ちる前にそろそろ実行しなければと思っていた矢先にS山岳会のジョーさんという方と縁あって知り合いになり、お願いしてGPXファイルを頂きました。GPXファイルを頂いたら俄然登山意欲が湧いてきて、泣きすがるY氏を振り切り単独山行となりました。GPXファイルの威力は絶大で、迷ってしまった時にiPad miniの電源を入れ確認するとすぐに方向修正も可能で、何しろ「はっきり自分は間違っている!」と分ることが大事です。よく迷っているのか正しいのか、その判断もつかない時って結構あります。それが防げるのですからiPad miniの大画面とGPSは大いなる武器です。

気になるiPad miniの電池の持ちですが、12時間の山行で52%の残量でした。今回の使用方法は2つのソフト①②を検証の意味で同時に使用した。
①以前から使っている「やまやまGPS」にオリジナル地図データを呼び込ませてGPSログを記録させた。理由は新しく取得したGPXファイルをメールで送信できる機能がついているのと、以前から用意している色んなルートも含めた情報を書き込んだ地図を見たいからだ。
②新ソフト地形図ビュワーの「Field AccessHD」を500円で購入してジョー氏から頂いたGPXファイルを呼び込んで国土地理院の二万五千分の一を表示させながらトレースした。※もちろん「FieldAccess HD」単体でもGPSログ記録は可能。しかしPCに取得したGPXファイルを呼び込むためには「iTunes」に繋がなくてはならないので、一手間増える。(※GPXファイルのインポートもiTunesが必要なのは①のやまやまGPSも同じなので大した手間ではない)問題の地図データは山の中では通信環境が劣悪でダウンロードできないので、出発前にWiFi環境下で予め呼び込んでメモリー上に保存(キャッシュ)しておけば問題はない。ネットでも地図データは買えるが主な九州のデータを買おうとしたら7万円になったのでポチっとボタンを押せなかった。

色んな地図情報を書き込んだ地図をメインに使いたい時は①を。書き込みができなくてサラになるけど、解像度が高くてきれいな地形図を見たい時は②を使う。という使い分けになるが、私の性格上両方を用意するのだと思う。

それでは、本題へと入りましょう。

360_A

↑先行されていた方に9合目ですれ違った。「おっ、ビックリした!」とは私の半袖のことだった。「まぁ、今日は暖かいので分る気がするわ」とおっしゃる女性のお顔を拝見すると60歳ははるかに越えていらっしゃるようだ。このお年で5時に登り始めたことにコチラが大層驚いた。

360_B

↑ とにかく、茶臼岳への道は遠く感じる。それもそのはず、がんばって茶臼岳へ到達してもまだ全行程の3分の1を達成したに過ぎず、もしここを全力を挙げて辿り着いたことになれば、その時点でこの山行(さんこう)は失敗しているからだ。余裕を持ってニッコリしながら茶臼岳へ立たねばならない。この前Dingo師匠が「とにかく茶臼岳は遠かった。おまけに頂上付近は分りづらく、帰りに迷ってひどく疲れた」と言っておられた。その言葉を噛みしめながら近辺を歩いたが、なるほど迷いやすいなだらかな枝尾根が「こっちにおいで」をしているので危険だとは思う。

360_C

↑ 一番長い区間で3時間22分もかかっている。地形はメリハリがあるので迷いにくそうに見えるが実は危うく三度迷いそうになった。急に方向を変える尾根歩きに真っすぐ歩いてきた自分の既視感との橇(ソリ)が合わない感じだ。GPSがあるので間違ってもすぐに自信を持って引き返すことができるのは体力を無駄に使わないために大きなアドバンテージとなり、心に余裕が生まれる。心の余裕はさらに地形を予測しながら進むことにもつながり、無駄なピークを踏んで体力を消耗しないようにする上級者の極意さえも会得しつつあるのではないかと自画自賛するほどだ。

実はこのiPad miniを契約する時に大声で「買っていいけど、離婚してね!」と昨年末に大型家電販売店で妻にシャウトされて、店員の方に”お気の毒様ですね〜”の顔をされながら同情されたが、まだ離婚届に署名捺印をせずにいるところを見ると、まるっきり無駄ではなかったということだね。「ホラ今自分がドコにいるのか、Find iPhoneのボタンを押せば君のPCでもボクがどこの山の中にいるか確認できて、余計な心配しなくてもいいじゃないか?」と実践して見せると、三女が「お父さん可哀相、浮気もできないじゃない。」と突っ込まれる姿に自分を山の神に捧げながらも、山の尾根を歩き倒したい不退転の覚悟を示したのだった。

360_D↑ 小さなアップダウンが9回目で式部岳に到着します。尾根は概ね明るいですが、始めと終わりの小藪に手足をとられ、スピードは思った程でませんので、ほどほどに歩くことが肝要かと思います。

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↑式部岳から深年川へ降りる道は非常に快適です。翻ってみれば登りに使うとかなり体力を消耗しそうだということがいえる。

360_F

最後の林道が下りの未舗装の12kmで長丁場だった。GPSは+237mを示しているが1mも登ってはいない。複雑な地形がこんな数字を導き出したのだろう。「分りません。」というよりも前向きな姿に自分を重ねる。10分14秒/1kmの数字が8分台になれば嬉しいと思う。地道にがんばっていこう。

まさか、茶臼岳林道がこんな大掛かりな工事をしていようとは思わなかった。昨年単独で茶臼岳林道を通り式部岳に行こうと、林道を管理する公的機関に3度電話してやりとりしていた時よりも更に悪化していると思えた。昨年は通ろうと思えば通れるというニュアンスだった。「許可はしない。ただし3月には堰堤工事が終わるのでその後は通すこともありえるが、あくまでも未定です。」とのコメントだった。「第一に林道は登山者のものではないのだ。林業従事者のものだ。」と私は強く思っているので、昨年は諦めることにした。昨年は実際はゲートを越えてオフロードの自転車で進むのを目の当たりにしたこともあったのでどこかで楽観的に考えていたのだろう。

その流れで私の頭の中では工事が全て終わって人だけも通れるようになっているだろうという勝手な思い込みで今回実行してしまったことを反省する。だからこうして2014年2月の始めの時点では茶臼岳林道は人も含めて通行禁止であることを皆様にお伝えしなければならない。

さて、最後に締めくくりましょう。山行(さんこう)を終えた直後に「次回から山に登らないことなっても後悔はしない。それだけ今回は内容が濃かったし、山に登る意義も体得した。」と感じた。そして3日経った今でもその思いは微塵も変わらない。8年かかって山を登りきったという思いが強い。私がピークハンターでないことは分って頂けていると思うが、もう登らなくても全く後悔しない。

来週の土日は何か新しいことを始めているかもしれない。とりあえず今月はレースが3回(ハーフ2回+トレラン1回)が控えていて、3月も2回のハーフが待っているのでレース漬となる。レースの世界では幼稚園生並の実力なのでレースは毎回私を鍛えてくれる。山に登らない人から「山に登ることは達成感を感じたいからでしょう?」としたり顔をされて苦々しく思ってきたが、レースはもっと別の言葉が返ってくるから面白い。「何故走るんですか? きつくないですか? バカですか?」

「あんたほどのバカじゃないよ。ハッハッハッ…」とバカが二人で笑い合う。お互い笑い合いながら「やっぱりコイツ、オレよりバカだわ…気の毒じゃねぇ。」とお互い確信している。時代は偉大なバカを必要としているかもね。

21 thoughts on “360 釈迦ヶ岳 茶臼岳 掃部岳 式部岳 周回

    • まだ、編集の緒に就いたばっかりで早くもコメントですか? 私肉は食しませんが、レアよりもウエルダンが好みっす。
      祝宴は大勢でひとつのことをやり遂げた時にやりましょう。最近祝宴が大酒飲み大会になっているような気がします。KenちゃんとWide先輩にはよく注意しておきますので、ひとつよろしくお願いします。
      今回は単独になってしまいましたが、このコースは長過ぎますのでもう一段の体力アップが必要かと…。あの傾山の杉ヶ越コースが可愛く思えました。

  1. 長時間にわたる長距離の山歩き、お疲れ様でした。
    「山歩きはどこをどう歩くかが大事ではなくて、自分の心のどこを歩くかが大事なんだ」この言葉に深く共感します。

    • 姿形に相応しくない言葉でゴメンなさい。キルケゴール先生が云うように希望を持って確実に生存していたいです。

  2. 「苦しかったでしょう。」「楽しかったでしょう。」なんて安っぽくて言えません。PM13:15「歩いて来た稜線を振り帰ると感慨深いものがこみ上げる」その時の気持ちが伝わります。

    • 山語では『くるしい』を変換すると「楽しい」となります。
      今回はこれ以上ない楽しさを味わってきました!

      一緒に行けなくてすみませんでした。

  3. そもそも1人で山に行くことが大好きなレンジャーさんですから気になさらなくてもいいですよ。でも「くるしい」=「楽しい」は私が言ったような?本当に山の中を長時間歩きまわると楽しくなりますよね!

    • 確かに長時間山にいると色々と学ぶことがあって実に楽しいですね。
      今回でかなり山に登るモチベーションを消耗しましたので、再充電が成りました節には
      またガンガン共に行くことにしましょう。

      囲炉裏で充電しましょうか?

  4. じっくり読ませていただきました。深いですね~ぇ。そして,うらやましい。悟りを開いた山伏のようなオーラを感じます。

    私も俗世間を離れて山を流離うのが好きで,この掃部岳周回コースもあこがれです。でも読図でルートファインディングする力量もないし,茶臼岳でのひやり体験もあって,とても一人で回ることは不可能だと思っています。それに1週間前も10時間にわたり約30kmのトレランをこなしているのですから,もはや人並みではありませんねぇ。

    さて,来週からはレース三昧の始まりです。3月末の(アップダウンの多い)さくらマラソンにもエントリーしたようですね。「幼稚園生並の実力」と言っているものの,レンジャーの物事を極めようというどん欲さには圧倒されるものがあり,そのうち「もう走らなくても全く後悔しない」と言いだすんじゃないかとちょっぴり不安になりますよ。ただ,くれぐれもオーバーワークにならないようレースに備えて下さい。それぞれのコースを堪能しながら走りを楽しみましょう。

    • いよいよ毎週のようにレースがありますねぇ…壊れないようにすることを第一として、上を目指さず、がんばります。
      でも1回くらいは5分でもDingoさんの背中を見て走りたいです。小銭あげますから自販機でジュースでも飲みながら、私の追いつくのを待ってて下さいね(笑)。

      釈迦ヶ岳から北北西に辿るルートはどこも同じような景色でした。のんびり行ってしまうとタヌキが出てきてポンポコお腹を叩きながらコッチだよ〜と言われそうな雰囲気がありましたよ。長い行程で疲れてしまった脳では読図は難しいです。お互いこの前の北郷の花立山で嫌という程苦労しましたね。GPSがあってもすごい藪漕ぎをしましたね〜。なので一番はフレッシュな脳が必要だと思いますよ。体力が落ちても冷静な判断力が必要ですよね。

      「ひやり体験」の多さこそが山の達人になる極め手かな。

  5. お疲れ様です!
    大周回行ったんですねー(^^♪
    おめでとうございます(^_^;)
    長年の夢がかないましたね(^_^)v
    次は御一緒しましょう(^_^)/

  6. ジョーさんのGPXファイルが大いに役に立ちましたよ。そしてジョーさんがいかに迷わずにこの難ルートを駆け抜けたかを知って尊敬します。
    5レースしてまだ山に登りたいモチベーションがあったらご一緒しましょうね。猟兵さんが2月11日に囲炉裏の宴をしようとプランしていますよ。都合がつけば深〜く語りましょう。

    • いつかは”がんした君”とも走れたらイイネ。
      彼はボクの半分しか体重がないので速そうです。

  7. カレンダー見たら、2月11日は北海道遠征です(-_-;)
    残念(ノД`)シクシク

    天気が良かったら、羊蹄山に登ってきます(^_^;)

    • このために北郷の山を17kg負荷をかけて歩いたんだよね。
      天気が良いことを祈ります。

      • 2月11日の春の囲炉裏まつりは中止となりました。
        囲炉裏大王様、またのプランニングをお願いします。

  8. いやー、グレートですね!日を置かずトレラン、縦走、気分転換に20K、もはや顎が外れてしまいました。
    このさき行先はどこ?ここはいずこ?
    君の行く道は 果てしなく遠い~、なあぁぜぇー、
    思わず この歌を口ずさんでいました。
    毎日10K位をコツコツ6分を切ろうともがいております。この道も果てしなく遠い~、ですよ。
    風邪などお召しにならないよう体調をコントロールしてください。

    • 「なのに〜、なあぁぜぇ? 歯をくいしばりぃ〜」の「なのに〜」が抜けているそうですよ。

      「…そんなにしてまでぇ〜」と歌われてもこれが私の道。Going My Way Slowly。
      最近、痛いことが痛いと分るようになってきたので壊れませんよ。大丈夫です。

      先輩、あごをカチっとはめれば6分切れますです。そろそろはめてください。ヨダレが出て仕方ないでしょ?

  9. 今月3レース来月2レースですか?
    くれぐれもオーバーワークにならないように
    体のケアには充分に気を使って下さい。
    遠吠えしていた体は最近ようやくキロ6分台で
    10キロまで走れるところまで膝が回復してきましたが
    これ以上はまだまだ先が長そうです……。

    • 同情するならモーラステープくれ!
      というわけで結構体は労っていますよ。

      Ken Ishizakaの復活となると、Wide先輩も心穏やかではないでしょう。

      10kmを6分台で嘆いているなんて失礼だぞ。やはり人間ではなかったようだね。どうだい、犬らしく野山を駆け巡ってみたら? その方が確実に膝の回復のためには良いよ。平和台だね。

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