登山ってなんだろう その1

山への情熱が消えたわけではないことを、良い訳がましく記しておこう。

山への思いは人それぞれ。
私はピークハンターではない。旬の花を求めるミツバチでもない。ピークを踏んだ数は気にならないし、花の開花をネット情報で知って浮足立つような雅な風流人でもない。「毎年行かないと気が済まないの? じゃ、花が無かったら行かないの?」という思考回路である。と言っても「アケボノツツジ様だけは特別で、毎年お会いしないでは済まされない。」という特例を私は持っているので、人格同様に論理も破綻している。なぜ山に登るのかという問いには答の無いつぶやきしか出てこないので訊かぬほうが良い。

行けば何とかなる体力と、どうにもならない道迷い。
単独登山の栄光も挫折も自己の能力如何によるのだ。登山は体力的に苦しいという先入観で「あぁ体力の問題だな。体力をまず身につけなくちゃ」と真っ先に考えがちだが、山で一番苦しいことは断然道迷いの方だ。単独では常に間違わないことが要求される。つまり誰にも頼れないということ。意外と体力は二の次です。単独では常に自分のペースで歩けますので、何時間歩いても疲れませんよね。なぜなら疲れる前に自ずとペースダウンして自分を守っているからです。
もし道に迷ったら、後何時間で下山できるか判らないので命の危険がある。迷わないことこそが登山で一番大事だと思う。

初めての山域は徹底的に調べ上げる。
私は時間の許す限りネットなり、書籍なりを調べ上げてルートを知ろうとしてきた。ルートが複数あれば複数調べ上げる。自分の体力と相談しながら一番苦しそうなルート取りを考える。12時間を最高にやたらめったら詰め込んだハードなルートも、簡単に往復できるお気軽ルートも複数組んでみる。もちろんこの時には国土地理院の地図にあれやこれやの情報を書き足したデジタルドキュメントファイルは登山用フォルダーの中にでき上がっていて、実行の日を待っている。ただすぐには実行しない。頭の中に入れておいて、その吉日がくれば実行するわけだ。時間をおくことで新たな情報も入るし、たまに資料に目をやりながら通らないルート以外の地名も地形も頭にいれておく。道迷いしても絶対帰ってこれる確立があがる。また現地で初めてみる看板に知らない地名が表示されていたら、普通の人なら自信を失うか、ショックを受けるかのどちらかだろう。「そんなの関係ねぇ!」という反応ならあなたは山には向いていない。

根性だけでは帰ってこれない。
山の世界は日常とは違うので、長時間山にいるとそれだけ遭難の危険も増える。そんなことは至極当たり前だが、山に慣れてくると長時間山に入りたがるものだ。日常とかけ離れた世界だからこそ楽しいので、ついつい山に魅入られている状態だ。最初は連れられ登山の人もいつかは単独で入ることもあるかもしれない。ちなみに私の歴史は最初の1回だけ連れていってもらったが、後は全て自分で企画行動してきた。興味を持って知らぬ山域に単独で入る。「あやふやな感覚では道を失う。気をつけて行かねば。ただあのサミット、頂点まで辿り着ければ、帰りは暖かい記憶の中で自然と帰れるだろう」という甘い考えを持っていたら、絶対帰れなかったはずの山もある。
私が今までに、一番難しいと思った山は尾鈴山域の「権現尾・ごんげんお」です。二度行きましたが、登りも下りもその分かりにくさに大いに苦労した。二度目でデジタル武装しても道を逸れることを学んだ。この感覚のズレに覚えたことは「体力の前に磨くべきセンサーがあるんじゃねぇ」でした。

常にトーナンーシャーぺー、いや東西南北を意識した行動と自分が今どこにいるのかを心がけておきましょう。

To be Continued…

6 thoughts on “登山ってなんだろう その1

  1. 大変勉強になります。自分も山嫌いな方では無く、娘達が小さい頃はよく霧島の山々に登りました。夏山でしたのでビールと下山後のアイスクリームが楽しみでした。 一度だけ、このルートでいいのか?不安の状態で登山したこともありましたが、そのときは顔に気持ちを出さないまでも、心臓バクバクでした。山の怖さを知って、山に愛されているレンジャーさんとご一緒だと心強いと思いました。

  2. 焼酎様、山って計り知れないほど大きいですよね。
    私はね、参加人員が増えれば増えるほど行動範囲を狭めるんですよ。
    「万が一」って必ずあるだろうから、大勢で行く時は(自分は基本行かないけど)4時間で行って帰れる所しか選ばないと思います。
    そして弁当は持たせません。登ったら即下山。集中力を切らさせないためですけど、未だにこの理論はご理解頂いておりません(笑)。

    山には愛されているとは思いませんが、愛しぬきたいとは思うかな?
    いつの日か一緒に霧島を歩きましょうね。いや走りますか?

  3. 『万が一』 大勢で行くほど予想できない確立は絶対に上がりますね。人間は気分次第の生き物です。気で病気を治せるし、気で病気やパニックにも簡単になれる生き物です。人間には肉体と精神のバランスが一番大事な様ような気が最近するようになりました。  都城桜マラソン、お疲れ様でした(DINGO様も)!! 2時間切りは残念でしたが着実に脚力アップしているはずです!! そういえば『チョキポーズ』が無かったような・・・ また是非ご一緒させて下さい。

    • Lサインのチョキポーズは特別な時に使うと効果的ですよ。
      意味はお分かりですね。家庭安泰を願っております。(*^_^*)

  4. 殿様キングスの片割れのジョー君
    今ね「登山ってなんだろう その2(お願いだ、私を山に誘うな編)」を執筆中ですよ。

    期待してくださいね。

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